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私ども竹風堂がある小布施町は、栗の町、栗菓子の里として知られるとともに、文化と商業が融合した町づくりの成功例としても広く全国に知られています。
弊社も本店敷地内に、国の重要有形民俗文化財に指定された灯火具を所蔵する(公財)日本のあかり博物館を運営していますが、そのノウハウをもとに1997年4月、長野市松代町の松代城跡に出店した際、隣接して設立したのが「池田満寿夫美術館」です。
池田満寿夫(1934―1997)は長野市出身の現代アーティストです。『エーゲ海に捧ぐ』で芥川賞を受賞し、社会現象を引き起こしたように多才な作家で、版画から立体まで多様に表現された作品は国際的な評価が確立されていました。
ところが、美術館オープンまであと40日という時に、池田満寿夫は急逝。以来、今日まで、来館者からの彼の逝去を惜しむ声が絶えません。
当館では国内外の受賞作品(銅版画・リトグラフなど)をはじめ、デッサン、油彩・水彩画、コラージュ、立体作品、書などを幅広く収蔵し、様々な切り口で展覧しています。また、地元への貢献を美術館の重要な役割の一つととらえて既存の文化活動に同調し、建物や庭園なども、歴史ある松代の町並みに調和したものとなっています。
明るくのびやかな空間で池田芸術を心ゆくまで楽しんでいただけたら幸いです。
竹村猛志(竹風堂会長)
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