あじわいアーカイブ

旧「あじわい」サイトから、選りすぐりの記事をまとめてお読みいただけます。

「あじわい」トップに戻る
銘菓の装い

とらやのAnother Work とらや 東京ミッドタウン店ギャラリー

 とらやは室町時代後期の京都で創業、5世紀にわたり、和菓子屋を営んでまいりました。現在、小倉羊羹『夜の梅』をはじめ、最中や四季折々の菓子を販売しております。
 六本木のランドマーク、東京ミッドタウン内に「とらや 東京ミッドタウン店」がオープンしたのは2007年のこと。和菓子にとどまらず、和の様々な魅力や価値も広くお伝えしたいという想いからギャラリーを併設し、さまざまな企画展を開催しております。想いを同じにする方とパートナーを組み、これまで、ふろしきやこけし、猫などをテーマに実施してまいりました。2014年からは、食まわりを中心に、日本に生まれ育まれた身近な道具を展示・販売する「とらや市」も開催。造形の美しさや力強さ、実用性を兼ね備えた伝統的な品を見つめなおし、現代の生活に用いていただきたいと、籠やざる、箸や匙などをご紹介しております。
 現在開催しているのは、雨をテーマにした企画展「雨を感じる」。日本は世界の国々の中でも降水量が多いと言われ、四季折々に雨の表情も変わります。雨にまつわる名前は400語以上にのぼると言われ、雨が古くから日本人にとって身近な存在だったことがうかがえます。
 本展では、「養花雨」「猫毛 雨」など、さまざまな雨の名前を中心に、雨を表現した文学や絵画、そして菓子をご紹介しております。
 先人たちの感性豊かな世界をぜひお楽しみください。

橋本 恒平(とらや 東京ミッドタウン店ギャラリー担当)

かつて米屋が製造していた羊羹の包み紙。「空港羊羹」や「三越の羊羹」など珍しいものも。 戦前から戦後にかけて成田で製造販売されていた羊羹のパッケージ。成田が羊羹の町であることがよくわかる。

戦争中のパッケージ。 明治時代の米屋の羊羹のパッケージ。 かつて作られていた缶入りの羊羹。デザインやロゴの斬新さに驚かされる。

1階の企画展示室。写真は、昨年開催された第24回企画展「和菓子の掛け紙・包装紙展」。全国銘菓加盟店の協力を得て、すばらしい意匠の掛け紙や包装材が一堂に集まり、大きな反響を呼んだ。 2階の常設展示場。一角に初代・長蔵の部屋を再現したコーナーなども。

とらや 東京ミッドタウン店ギャラリー

東京都港区赤坂9-7-4 D-B117 東京ミッドタウンガレリア地下1階
電話:03-5413-3541
開館時間:11:00〜21:00(店舗営業時間と同じ) 
料金:無料
ホームページ
https://www.toraya-group.co.jp/

第37回企画展「雨を感じる」は6月2日(木)〜10月3日(月)の開催
成田羊羹資料館