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「お菓子の香梅」は、菓子作りを通して、時代を超えて受け継いでいくべき大切なものを世の中に伝えていくという創業者の精神を、「くつろぎのごちそう」という言葉に込め、企業理念としております。「古今伝授の間」に関わる事業も、そうした想いから生まれたものです。
古今伝授の間は、熊本県を代表する名勝・史跡、水前寺成趣園の一角にあります。もともと京都御所内にあったこの書院造りの建物は、和歌の才に秀で、桂離宮を造ったことでも知られる後陽成天皇の弟君・八条宮智仁親王の学問所でした。
ここで慶長5年(1600)に、後に肥後細川家の初代となる細川幽斎公から勅撰和歌集『古今和歌集』の奥儀が伝授されました。当時、古今和歌集は学問の最高峰であり、その奥義は、一人から一人への口伝により正統が保たれていたのです。
時は移り、古今伝授の間は、明治時代に細川家に下賜され、大正元年(1912)この地に移築復元。平成10年(1998)からは当社が維持管理をお引き受けしてきました。近年、大幅な修復工事を行い、往時の姿がよみがえったことから一般公開を始めました。
古今伝授の間に座っていただけば、和歌の真髄が伝えられた宮家の学び舎の閑雅な風情が伝わってきます。そして、目の前には阿蘇の湧水をたたえた水前寺成趣園の悠々とした庭園が広がっています。
どうぞ、お抹茶と季節の菓子で至福のひと時をゆっくりとお過ごしください。

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