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とらやは室町時代後期の京都で創業し、御所御用を勤めて参りました。1869年(明治2)、東京遷都に伴い、京都の店はそのままに東京にも店を開設し、赤坂の地では140年ほど商いを続けております。
地上9階建ての旧赤坂店は、東京オリンピック開催年の1964年に誕生。それから半世紀が経ち、これからの時代にお客様にとって居心地の良い店でありたいと願い、2018年秋、和菓子屋として必要な要素に特化した低層の建物として生まれ変わりました。
外観はガラス張りで、吉野の檜を使用した店内には自然光が降り注ぎます。3階に菓子製造場と菓寮、1〜2階に売場があり、地下1階のギャラリーは、檜の無垢材2万ピースを立体的に組み上げた格子状の壁で覆われています。

同ギャラリーでは、和菓子や日本文化にちなんだ企画展やイベント、虎屋文庫による資料展を開催しております。大正時代の菓子見本帳に描かれた450点に及ぶ羊羹のデザインや書の展示、菓子と花をテーマとする展示などを行って参りました。
現在は、当社の東京出店150周年に際し、永年にわたるお客様への感謝の気持ちを込めた記念の展示「千里起風」を開催中(〜9月5日まで)。幕末の動乱、東京大空襲、東京オリンピックなど様々な出来事に遭遇しながらも、歩みを続けてきた歴史を絵巻物でご紹介しております。
皆さまのご来場を心よりお待ち申し上げております。
(浅田ひろみ (株)虎屋赤坂文化事業課)
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